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不動産登記

友人同士の土地売買における不動産登記(所有権移転)と必要書類

投稿日:2023.4.26 最終更新日:2023.11.6
司法書士 権藤 健裕


以前、相続登記でお世話になった方から、土地を購入することになったという連絡をいただきました。

明日、友人から土地を買うことになったので、名義変更の登記をお願いしたい

再度、私に依頼していただけることを大変嬉しく思います。友人間の土地売買も快く引き受けさせていただきます。
今回のケースでは、以下のような内容でご相談を受けました。
・友人同士で決めた売買なので不動産会社は介在しない。
・借り入れはせず現金で購入する。
・必要な書類や手続きについては何もわからない。
また、登記事項証明書もお持ちではないとのことでした。

所有権移転登記にあたって検討する事項

所有権移転登記に際して検討すべき事項は多岐にわたります。以下にその一部を列挙します。
1.売主の登記されている住所は現在の住所と一致しているか。一致していなければ、住所変更登記が必要です。
2.抵当権の抹消の有無。抵当権抹消が必要であれば、抵当権解除証書等の必要書類が揃っているかを確認します。必要書類が揃っていない場合は翌日の取引きには間に合わない可能性が高いです。金融機関から抵当権抹消書類を依頼したその日に受領できる可能性はほぼありません。
3.固定資産税評価額が記載された書類はお持ちか。固定資産税評価額が分からないと登録免許税が計算できません。出来れば名寄帳を確認したいところです。法務局と評価額の調整が必要かどうかも確認します。

出典元:福岡市役所ホームページ 税務証明交付申請書等のダウンロードサービス
4.権利証又は登記識別情報は紛失していないか。
5.地目が農地ではないか。

必要書類

通常であれば、不動産業者がこれらの書類を手配してくれているのですが、今回は依頼者にお願いして準備いただきました。
不動産の登記手続きに慣れていない方に必要なものを電話で伝えることは難しく、いつも悩みます。
最近は住民票や印鑑証明書をコンビニで発行できるようになったので、書類を集めていただく時に便利になりました。
土地売買において不動産登記(所有権移転)を行う際に必要な書類は、取引の状況や土地の条件によって異なりますが、一般的に必要とされる主な書類をリストアップしてみます。

1. 売買契約書(登記原因証明情報)
売主と買主の間で取り交わされる土地の売買に関する契約書。

クリックで画像拡大(登記原因証明情報例)

2. 権利証又は登記識別情報
売主が土地の所有者であることを証明する書類。
3. 登記事項証明書
土地の所有者や権利関係を確認するために使用します。

クリックで画像拡大
登記事項証明書見本1枚目2枚目 出典元:法務省

4. 名寄帳
土地の固定資産税評価額を示す書類。登録免許税の計算に必要です。固定資産評価証明書や固定資産税・都市計画税(土地・家屋)納税通知書の課税明細書でも確認可能です。
5. 印鑑証明書
売主の押印が実印であることを証明するため使用。
6. 住民票
買主の住所や氏名を証明する書類。
7. 本人確認書類
運転免許証やマイナンバーカードなど、売主と買主の身元を証明する書類。
8. 土地所在図、地積測量図
1筆の土地の所在を表示した図面(土地所在図)と,1筆の土地の測量の結果を表示した図面(地積測量図)です。多くは土地所在図と地積測量図が一緒になっています。
9. 抵当権抹消登記書類(抵当権を抹消する場合)
抵当権解除証書、金融機関からの委任状、登記済証など。借入を完済した金融機関から受領します。

所有権移転登記に必要な書類が揃ったことを確認した後、買主には売主に土地購入代金を支払っていただきます。

法務局に所有権移転登記を申請

結果的に、住所変更や抵当権の抹消は必要なく所有権移転の登記だけで済みました。
本人確認や意思確認にも問題ありませんでした。
売買契約書は私が簡単なものを作成しました。
道路部分の共有持ち分の確認も必要です。この時も道路部分の持ち分がありました。
小さな土地でも、持分でも漏れなく申請を行うことで、後でトラブルが起こることを防ぐことが出来ます。

事前準備

私自身はあまり経験がありませんが、地域によってはこのような直接売買の依頼が結構あるそうです。
ひとつでも必要な書類が揃わなければ法務局に名義変更の登記申請が出来ません。その結果、取引が遅れることになってしまうので、事前準備が非常に大切です。
もし売買を検討中であれば、お早めにご相談いただけると助かります。

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